| 突然の会社精算から 〜友人・知人に支えられての独立!〜 |
「友人・知人の助けがあってこそ、です。そうでなければとてもここまで来れませんでしたね」
2001年6月23日、幼い頃からの念願かなって自分の店をオープンさせた店長は、そう言って少し恥ずかしそうに笑って見せた。
もともとは建築会社に身を置いていた汐田店長だが、バブル崩壊後の未曾有の建築不況に直面し、自分の行く末に不安感じずにはいられなかった。
結局、そうこうするうちに会社は解散、汐田店長もほとんど何の備えもないままに突然失業者となる。
「これではいけない」
そう心を奮い立て、新たな希望を求めて幾日も街を駆け回るうち、ふと入ったラーメン店で店長は人生を賭けるに値するすばらしいラーメンに出会ったと感じたという。
「『龍』の烏骨鶏ラーメンを食べて、体の中に新たなエネルギーが注がれたような気がしましたよ」
必死の就職活動でへとへとに疲れた身体に、「龍」の烏骨鶏パワーがもう一度火を付けたのだ。 |

「龍」小倉店外観 |
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| 烏骨鶏ラーメンに一目惚れ! 〜自分の感性と直感を信じて〜 |
「うまい! こんなお店がやってみたい!」
一口食べた瞬間にそう思いました。その場ですぐにオーナーを紹介していただき、ここで働かせていただくようにお願いしましたよ」
そうして「龍」中洲店、そして中間店で修行のかたわら、ここ小倉で自分の城を構えようと決意、寝る間も惜しんで物件探しに奔走する。
そうして現在の場所に手頃な物件を発見したとき、自分の夢がぐっと近づいたのを実感したという。
「普通、フランチャイズで店舗を構えようとすると、高額の加盟金やロイヤリティでまず気持ちが萎えてしまいますよね。まあ、のれん代だとか、それだけの資金を準備させる事で事業に対する心構えを試されているのだとは理解できますが、私のように何の後ろ盾もなく、心意気だけを武器に何とか這い上がろうとする人間にとって、それはとても越えることの出来ない壁に感じてしまうんですよね」 |
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| オーナーのやる気を信じたい 〜夢を共有する「龍」のフランチャイズ〜 |
汐田店長にとって幸運だったのは、「龍」の独自のフランチャイズ方式には加盟金もロイヤリティも存在しなかった事。この点について、「龍」を展開するYRコーポレーションは次のように説明する。
「『龍』が加盟金やロイヤリティを取らないのは、それだけ素材に自信があるからです。台湾の契約ファームで当社が独自開発した餌のみを食べて育つ烏骨鶏には、他社が絶対にまねできない独特の風味とパワーが宿ります。また、スープにも、そしてラーメンを最終的に盛り付けるドンブリの製法にも独自のノウハウがあるんですよ」
さらに『龍』のシステムには、他のフランチャイズでは決して許されない自由もあるという。
「私どもが各店舗のオーナーにお願いしているのは、決してレシピを変えないこと、その一点のみです。それさえ守っていただければ、たとえ内装や調度が異なっていても『龍』ならではのクオリティは保てると考えていますから」
例え表面だけ模倣しても、絶対に自社の提供する素材の味に迫ることはできない。それだけの自信があるからこそのロイヤリティフリーなのだ。 |
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| 焦らずに「一歩一歩」お客様と共に歩んで行きたい |
「だからこそ、私にも独立が果たせたんです」そう店長は力説する。
「調理器具や調度品など、知人のつてで相当安く仕入れることができました。自分でも安い小物を探してDIY店や100円ショップめぐりなんかもしましたし、内装の手直しなども友人がご祝儀価格で助けてくれました。正直言って、最初にどうしても用意しなければいけなかった資金は店舗の敷金礼金と賃料ぐらいのものです」
開店前、運転資金のあまりの少なさに不安もあったが、烏骨鶏ラーメンという商品自体の魅力が幸いしたのか、オープン初日から順調にお客様が入って来た事で次第に自信が深まったとか。
現在、小倉店のの売り上げは一日に6万円ほど。次第に固定客もつき、売り上げも順調に増えている。
「中洲店や中間店で修行中にも感じていたんですが、『龍』のお客様は圧倒的に常連さんが多いんです。仕事帰りのついでや酔い覚ましにふらりと寄られる常連さんももちろんあるんですが、他のラーメンショップとの最も大きな違いは、わざわざ遠くから車を飛ばして「食べに来てくれる」常連さんの比率が非常に高いことでしょうね」
話しながら、店長は中央に大きく烏骨鶏ラーメンが描かれた下げ看板を掲げて見せた。そろそろ夕方、お客さんが入り始める時間だ。
「カウンター11席だけの小さな店ですが、夕方から夜9時ぐらいまでの時間なら、お待たせせずにお座りいただけます。これからも頑張りますから、ぜひ一度足を運んでください」
調理帽をかぶり、背筋を伸ばして調理場に立つ汐田店長の表情はすでに一人前の料理人のそれである。
「これからは、この烏骨鶏ラーメンを通して私がみなさんに希望とエネルギーを分けてあげる番です」
別れ際にそう締めくくる店長の自信にあふれた表情がとても印象的だった。

小倉店内部 |
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